吉祥寺の四季

境内では、春から秋にかけて多くの草花が目を楽しませてくれます。
また、秋には紅葉、冬には雪景色や雪吊りなどお楽しみいただけます。

 
 

マツモトセンノウ


松本仙翁(まつもとせんのう)
◎6月下旬~7月上旬
ナデシコ科センノウ属の多年草植物。山地の林を好み、花はくっきりとした朱赤の5枚の切れ込みのある花弁を付けます。「仙翁」は、中国より京都仙翁寺に伝わり、そこから各地へ広まったと花だと云われています。そして、「松本仙翁」は花の形が歌舞伎の松本幸四郎の紋所に似ているので『松本』の名前が付きました。
 

ギボウシ


擬宝珠(ぎぼうし・ぎぼし)
◎6月上旬~8月上旬
ユリ科ギボウシ属。ギボウシ又はギボシと呼ばれています。つぼみの形が「擬宝珠」に似ているので、この名前が付きました。「擬宝珠」とは、高欄の親柱の頂部に付く宝珠で、橋の欄干などに付いている玉ねぎ又はネギ坊主形の装飾物の事を「ギボウシ」と呼びます。
 

ノカンゾウ


野萱草(のかんぞう・べにかんぞう)
◎7月中旬~7月下旬
ユリ科ワスレグサ属の多年草植物。野原や林、藪などの少し湿った場所に生え、オレンジ色の大きな一重の百合の花を咲かせます。花弁が少し赤みを帯びることが多いので「紅萱造(べにかんぞう)」とも呼ばれ、葉だけでは『藪萱草』と見分けがつきません。 
 

ヤブカンゾウ


藪萱草(やぶかんぞう・わすれぐさ)
◎7月中旬~7月下旬
ユリ科ワスレグサ属の多年草植物。野原や林、藪なので生えオレンジ色の大きな八重の百合の花を咲かせます。八重花の中央はおしべが花弁化したものです。根の部分は「菅草根(かんそうこん)」と呼ばれ漢方薬に用いられます。別名は『萱草(わすれぐさ)』この花を食べると憂いを忘れることができる言われています。
 

アジサイ


紫陽花(あじさい)
◎6月下旬~8月
アジサイ科アジサイ属の落葉低木。「あじさい」とは藍色が集まったものを意味する「あづさい」が訛ったものと言われています。アジサイの色は土壌のpH濃度やアルミニウムイオン量によって色々に変化すると言われています。花のように見えるものは萼で花はその中の小さな点のような部分です。
 

ヒメヒオウギスイセン


姫檜扇水仙(ひめひおうぎすいせん)
◎6月下旬~8月
アヤメ科モントブレチア属の多年草植物。茎の先端にオレンジ色の花を穂状に付けます。「檜扇水仙」より小さめの可愛い花を咲かせるので「姫」が付きました。そして檜扇に葉の形が似ているので「檜扇水仙」と名付けられました。檜扇とは宮中で用いられた木製の扇の事で、檜(ひのき)の薄板を要で留めて折りたたみ可能にした扇のことです。
 

ヤマユリ


山百合(やまゆり)
◎7月上旬~8月上旬 
ユリ科ユリ属多年草植物。山地の林や草地などに生え、主に山中に生えるためヤマユリと呼ばれています。花の直径は30cm近くあり、日本の山野草の中では最大級の大きさで、花色は白色で中脈に沿って黄色い条線がはしり、赤褐色の斑点があります。また強い芳香があるのも特徴です。
 

水無月


水無月(みなづき)
◎8月上旬~8月下旬
ユキノシタ科アジサイ属の落葉低木。日当たりの良い山野の生えます。糊空木の栽培種。糊空木より大きな花が沢山付きます。6月頃咲くので水無月の名前が付きました。別名は、ピラミッドアジサイ、こちらは花の形からきています。
 

ミソハギ


禊萩(みそはぎ・ぼんばな)
◎8月上旬~8月下旬
ミソハギ科ミソハギ属の多年草植物。日当たりの良い湿地に生えます。花は紅紫色3~5個が集まって穂状に咲き、草丈は1m程になります。和名の「みそはぎ」は「禊萩(みそぎはぎ)」を略したもので、旧暦のお盆の時期に咲くので「ぼんばな」とも呼ばれます。また、お盆の時期には仏壇や祭壇に飾られます。
 
 

レンゲショウマ


蓮華升麻(れんげしょうま)
◎8月上旬~8月下旬
キンポウゲ科レンゲショウマ属の多年草植物。山地の湿地に生えます。升麻の名は、葉の形が晒菜升麻(サラシナショウマ)に似ているところから。また、蓮華の名は淡い紫色のお花が、蓮華の花を逆さにしたように見えるので蓮華の名前が付きました。
 

ハス


蓮(はす) 
◎7月上旬~9月中旬 
スイレン科ハス属インド原産の植物です。「はす」は「はちす(蜂巣)」の略で、実の入った花床(花中央の黄色い部分)にたくさんの穴が開いており、ハチの巣に似ているところからきています。また、漢字の「蓮」は漢名からで種が連なってつくところからと言われています。「蓮華座(れんげざ)」にもその形が使われています。「蓮華座」の「蓮華」とは「蓮華草」の事ではなく「蓮の華」をさしています。
 

フシグロセンノウ


節黒仙翁(ふしぐろせんのう)
◎7月上旬~9月中旬
ナデシコ科センノウ属の多年草植物。山地の林を好み、花はくっきりとした朱赤の5枚の花弁を付けます。名前の由来は、茎が茶色がかった黒紫色をしているので「節黒」、この種は、中国より京都仙翁寺に伝わり、そこから各地へ広まったと花だと云われていますので、「仙翁」、節の黒いセンノウから「節黒仙翁」の名前が付きました。