吉祥寺の四季

境内では、春から秋にかけて多くの草花が目を楽しませてくれます。
また、秋には紅葉、冬には雪景色や雪吊りなどお楽しみいただけます。

 
 

ミズバショウ


水芭蕉(みずばしょう)
◎3月下旬~4月下旬が見頃
サトイモ科の多年草植物で湿地に自生します。葉の中央から純白の仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる苞を開きます。仏炎苞は花ではなく葉が変形したものです。仏炎苞の中にある円柱状のものが小さな花が多数集まった花序です。また、葉は1m以上にもなりバショウ科の植物の葉の様に大きいところから、水の中のバショウ=水芭蕉の名前が付きました。
 

リュウキンカ


立金花(りゅうきんか)
◎4月上旬~5月中旬
キンポウゲ科リュウキンカ属の多年草植物で、沼地や湿地に群生して生えます。金色のような黄色い花がツンと立って咲いているところから『立金花』の名前がつきまいした。水の流れに沿って群生するので『流金花』とも書く様です。また、外側の花弁の様に見えるのは萼片で、中にあるのが花弁です。
 

スイセン


水仙(すいせん)
◎4月上旬~中旬
ヒガンバナ科スイセン属の多年草植物です。『水仙』は漢名を音読みして「すいせん」となったと云われています。漢名の由来は「仙人は、天にある天仙、地にある地仙、水にある水仙」と言う中国の古典から、綺麗な花の姿と芳香がまるで仙人のようだとされ、この名前が付いたとされます。
 

シャクナゲ


石楠花(しゃくなげ)
◎4月上旬~5月上旬
ツツジ科ツツジ属シャクナゲ亜属の総称です。「石南花」は中国の別種で「しゃくなんげ」が次第に「しゃくなげ」となったとの説と、背丈が低いある種の様子から「尺なし」→「しゃくなし」→「しゃくなげ」になったととの説があります。
 

オキナグサ

 

 
翁草(おきなぐさ)
◎4月中旬~5月中旬
キンポウゲ科 / オキナグサ属の植物です。日当たりのよい草原や林縁に生える多年草で、花後にできるタネに白く長い毛があり、そのタネが密集して風にそよぐ姿を老人の白髪に見立てて「オキナグサ(翁草)」と呼ばれているといわれます。
 

シラネアオイ


白根葵(しらねあおい)
◎4月下旬~5月上旬
キンポウゲ科(又はシラネアオイ科)シラネアオイ属の多年草植物。深山に自生し、1属1種の日本固有種です。名前の由来は、日光白根に多くみられ花の形が「タチアオイ」に似ているところから「白根のアオイ」で「白根葵」の名が付きました。別名「山芙蓉(やまふよう)春芙蓉(はるふよう)とも呼ばれています。
 

エンコウソウ


猿猴草(えんこうそう)
◎4月中旬~5月中旬
キンポウゲ科リュウキンカ属の多年草植物。山地の湿地に自生し横に長く伸びた茎の先に黄色い花が咲きます。「猿猴草」の「猿猴」とはテナガザルのことで、花と長く伸びた茎を南画の手足の長い猴に見立ててエンコウソウの名前が付きました。立金花同じく、花弁のように見えるものは萼で、中にあるのが花弁です。

 

ケマンソウ


華鬘草(けまんそう・たいつりそう)
◎4月上旬~中旬
ケシ科コマクサ属の多年草植物。花は並んで垂れ咲きます。その咲き方が仏殿装飾の華鬘に似ているところから「華鬘草」の名前が付きました。別名、鯛釣草(たいつりそう)こちらも釣り竿に鯛が沢山釣かかる、おめでたい名前になっています。 
 

イカリソウ


錨草(いかりそう)
◎4月下旬~5月上旬
メギ科イカリソウ属の多年草植物。北海道から本州の太平洋側の山地に自生し薄紫の花弁に長さ1~2cm程の距(きょ)があり、その花の形が船のいかりに似ているのでこの名前が付きました。「碇草」とも書かれ、漢方では強壮薬、降血圧薬としても知られています。
 

ツツジ


躑躅(つつじ)
◎4月中旬~5月上旬
ツツジ科ツツジ属の樹木です。万葉集の時代から親しまれているお花です。多くの色や大きさのものがあり300種類を超えると云われています。「つつじ」の呼び名の由来も多く、花が(つづいて)咲くからや、花の形が筒状であるところから(つつ)が付くようになったなど、色々な説があります。  
 

クリンソウ


九輪草(くりんそう)
◎5月上旬~6月中旬
サクラソウ科の多年草植物。山間部のやや湿った場所を好みます。大きな根性葉から30cmくらいの花茎を出し、濃いピンクの花を輪状に咲かせ、上に上にと咲き上がっていきます。そして数段の種となった輪が出来ます。その形が、寺の塔の上部にある相輪の中央部の九輪に似ているところから九輪草の名前が付きました。サクラソウ科としては日本最大の種類です。 


カキツバタ


杜若(かきつばた)
◎5月中旬~6月上旬
◎10月上旬~11月下旬
アヤメ科アヤメ属の多年草植物。「いずれアヤメかカキツバタ」の杜若です。水湿地に群生し、菖蒲や花菖蒲比と比べると、葉の中央に隆起線が無く、内花被片が細く直立、外花被片の中央に白ないし淡黄色の斑紋があるなどです。
 

ツボサンゴ


壷珊瑚(つぼさんご)
◎5月上旬~6月中旬
ユキノシタ科の常緑多年草植物。壷形で赤い(珊瑚色)の花をつけるところから『壷珊瑚』と呼ばれています。小さな壷形の花は、花弁ではなく萼でその中に花弁があります。 
 

ムラサキセンダイハギ

 


 
紫先代萩(むらさきせんだいはぎ)
◎5月中旬~6月中旬
豆科ムラサキセンダイハギ属 の多年草植物。先代萩に似ているのでこの名前がつきました。先代萩は黄色の花を咲かせますが、こちらは紫の花を咲かせます。また、先代萩の「センダイ」は、伊達騒動を題材にした歌舞伎の有名な演目の「伽羅先代萩」(めいぼくせんだいはぎ)からこの名前がついたと云われています。
 

キョウガノコ


京鹿の子(きょうがのこ)
◎6月中旬
バラ科シモツケソウ属の多年草植物。ピンクの小さい花が密集してさきます。花が咲く前のつぼみが、京染めの鹿の子絞り(小鹿の背中にある斑点のような模様をぎっしり並べたピンクの絞り) 
にに似ているのでこの名前が付きました。下野草(シモツケソウ)に似ていますが、下野草には棘がありますが、京鹿の子には棘がありません。
 

クガイソウ


九蓋草(くがいそう)
◎6月上旬~6月下旬
ガマノハグサ科クガイソウ属の多年草植物。薄紫の花が穂状になりその穂が枝分かれして咲きます。葉は3~8枚が輪生し何段にも積み重なり。その形から「九蓋草」の名が付きました。九は9コの意味はなく、多数を表します。別名『九階草(クカイソウ)』とも呼ばれ、こちらも葉の輪生かの様子らきている名前です。
 

トリアシショウマ


鳥足升麻(とりあししょうま)
◎6月上旬~6月下旬
ユキノシタ科チダケサイ属の多年草植物。細く強い茎から白い穂状の花が多く枝分かれして咲きます。名前の「鳥足」は茎の枝分かれする部分が、鳥の足に似ているところからこの名前が付きました。
 

ユキノシタ


雪ノ下(ゆきのした)
◎5月上旬~6月下旬
ユキノシタ科ユキノシタ属。花弁のうち2枚が長く下向きに伸びる。葉の表には葉脈に沿って白い斑があります。名前の由来は、「緑の葉を広げた上に白い雪のような花をかぶっている様子から」や「2枚の下に伸びた花弁が白い舌の形をしているから、雪の舌が雪ノ下になった」などの説があります。漢名は「虎耳草」まだらで毛の生えた丸い葉にちなんでいます。